私を月に連れてって――宇宙旅行の新たな科学

私を月に連れてって――宇宙旅行の新たな科学

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日本の月探査船「ひてん」を救え! 「カオス」が生み出す宇宙の神秘と宇宙旅行の未来をわかりやすく語った傑作サイエンス・ノンフィクション。宇宙の大航海時代が、いよいよ始まる!  
宇宙の大航海時代が、いよいよ始まる!

1990年、日本の月探査衛星「はごろも」が行方不明になり、続いて月をめざした「ひてん」は燃料不足に陥っていた。プロジェクトは失敗に終わるのか? そのとき、異端の科学者が、前代未聞のアイディアをもって現れた。――このとき生まれた、まったく新しい宇宙飛行の方法が、宇宙の未来を今、大きく変えようとしている。

それは、星々の引力がからみ合うことで生まれる複雑怪奇な「カオス」を利用して、ほとんどエネルギーを使わずに宇宙を旅する、いわば「宇宙でのサーフィン」だ。ここで使われた理論は、木星や土星、そのさらに遠くの星々の探求、また神出鬼没の彗星の動きの予測や、月面基地の建設などにも活用できる。

発表された当時は「黒魔術」とまで言われたアイディアが、宇宙開発の歴史をドラマチックに変えた。その鮮やかな発見と科学界における格闘、そして最新の宇宙科学のトピックを、第一線で活躍する科学者が、専門用語を使わず、わかりやすく物語った傑作サイエンス・ノンフィクション。
[著者]
エドワード・ベルブルーノ
イノベーティブ・オービタル・デザイン社社長、プリンストン大学宇宙物理学部客員研究協力者、NASA先端天体力学顧問。著作に『天体力学におけるキャプチャー力学とカオス的動作―省エネルギー航法構築への応用』(未邦訳)がある。『Astrodynamics and Applications』誌の編集長。油絵を趣味としており、本書カバーの絵は著者自身の作である。

[訳者]
北村陽子(きたむら・ようこ)
東京都生まれ。上智大学外国語学部フランス語学科卒。訳書に、スティーブン・ペレティエ『陰謀国家アメリカの石油戦争』(ビジネス社、2006年)、キャロル・オフ『チョコレートの真実』(英治出版、2007年)。
目次を見る

1 ひらめきの瞬間

2 先の見えないスタート

3 これまでの月への行き方

4 一つの疑問

5 宇宙でのサーフィン??カオスと重力場

6 絵画からのヒント??カオス的領域の発見

7 WSB??微妙に安定した空間

8 エネルギーを使わずに

9 月ミッションを救え

10 「ひてん」の意義

11 技術の売り込みとクリスマス・プレゼント

12 新たな宇宙計画とその可能性

13 ジャンプする彗星??地球との衝突

14 月はどこから来たのか 15 月の彼方の星々へ

16 パラダイム・シフト、そして未来へ

商品仕様

エドワード・ベルブルーノ
北村陽子
サイズ・製本 四六判ハードカバー
ページ数 200
発売日 2008/7/9
ISBN 9784862760258